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よくいただく護身術のお問い合わせ

「子どもに護身術を身に付けさせたい」という問い合わせをいただくことがあります。現在の社会環境はそう思わざるを得ない方向へと進んでいるのかも知れません。

「残念ながら子どもが大人から身を護るのは難しい」とお応えしています。

合気道は、バランスを崩したり関節の逆を取ったり、流れを合わせることで力ずくではなく相手を制することができるようになるので、確かに護身術として大変優れています。

掌法会には大人が驚くような技や受身を身に付けている子達がたくさんいますが、平常でない心身状態にある大人を抑えるのは非常に難しい。テレビ番組の「警察24時~」などで、複数人の警察官がチャンスを窺い一気に犯人を取り押さえる場面が分かり易いでしょうか。大人でも容易でないことを子どもができるとは言えません。

子どもの護身術

子どもたちを護るために

では、日々の道場での稽古は子どもの護身術としては全く役に立たないのか。

掌法会では子どもたちに一番大事なことを「元気」と指導しています。万一の時に大きな声を出せる。元気に挨拶ができれば地域の人たちの目が届く環境ができる。元気に稽古を続ければ逃げ出すだけの体力や機敏性が身に付き、姿勢が良くなり下を向いたりふらふらしたりせずにしっかりとした足取りで不審者を寄せ付けない。

これらは決して確かなことではありません。不意に大人の力でつかまれて声が出せるか、動けるか。周到に準備をされていたら…。やはり、子どもは大人が護るべきです。

子どもの護身術

護身術につながる稽古を

すぐには子どもの護身術とはなりません。それでも子どもたちが稽古によって大人にも負けないような体力や気力を養っていけるように、「機敏」について日々指導しています。

ただ素早く動くのではなくて、速い遅いにこだわらず、今この瞬間にやるべきことに全力で取り組むこと。過ぎたことに気を取られることなく、先のことを気に掛けることなく、大げさに言えば「いまに命を懸ける」。

そんな稽古を続けることが、武道を通じて子どもたちの体力や気力、集中力など様々な能力を伸ばし、いざという時に最大限の力を発揮できる、それこそが子どもの護身術となっていくと信じて、今日も声を、心を掛け続けます。「キビン!キビン!!」

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